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  • 執筆者の写真京都カラスマ大学

【授業レポート】暮らしを観る目と観光を “診る” 目

更新日:3月19日

※2023年3月4日(土)開催「暮らしを観る目と観光を “診る” 目」の授業レポートです

 

ようやく春らしい陽気がやってきた3月4日の午後。京都市や大阪、奈良から「暮らし観光」に興味のある12名の生徒のみなさんが集まりました。




本日のカラスマ大学の教室は、京都駅から約15分歩いたところにある「下京いきいき市民活動センター」です。ここは、今日の授業の先生の一人、吉田隆真さんが働かれているところでもあります。


まずは、隣あった生徒同士で自己紹介と授業に参加した動機などを話します。






そこですでに盛り上がりを見せますが、授業コーディネーターのうえさんがポロロンとウクレレを奏でて、アイスブレイク終了の合図。


次に、二人の先生からそれぞれ自己紹介と話題提供がありました。


おひとり目は、一般社団法人ツーリストシップ代表理事である田中千恵子さん。田中さんは京都大学在学中から観光について勉強と活動を始め、2019年のコロナ直前に事業を立ち上げました。




田中さんのお話のテーマは「ツーリストシップ」について。


この言葉はスポーツマンシップからヒントを得た造語で、”良い旅行者の振る舞い、心構え、かっこいい旅行者になろう」という旅の仕方をアップデートする概念です。この言葉を広げることで、観光地での混雑、マナー、騒音といった生活者と観光者の間の課題を解決していきたいと話します。


1960年頃は世界の旅行者は1、600万人程度でしたが、2019年になると約14億人と、60年でなんと約90倍となり、巨大な産業であると同時に生活者が暮らしにくくなることが課題となっています。京都でも、世界的パンデミック前の2018〜2019年にはこの現象が起こっていました。ツーリストシップを浸透させることで、お互い寄り添い、交流が生まれることが期待されます。


おふたり目は、まちとしごと総合研究所の吉田隆真さんです。吉田さんは、「地域に物語を生む」ことを目的に日々の仕事をされています。




旅行者がその土地の暮らしを直接見たいと思っても、住民も暮らしを全部覗かれることは望んでいない。そこで吉田さんは、物語が生まれる “余白” を作ることをされています。


吉田さんのいう “余白”とは、暮らしそのものではなく、暮らしの延長線上にあるもののこと。


例えば、個人の「趣味」であったり、地域の「風景」であったり、企業の「休憩時間」であったり。


具体的に、

・ラジオ体操に来ているおばあちゃん達と作った「モバイルチェア」の物語

・道端の「植木鉢」から活動が広がっていったアーティストの物語

・まち歩き中に出会った履物屋のお母さんと撮った「ゲタ戦記」の物語

などが紹介されました。




お二人がそれぞれ話された後は、クロストークです。地域活動、ツーリストシップなどお互いの視点から「暮らしの観光」について深め合います。


吉田さんからは新卒で入社した旅行代理店勤務時代、まだ「エコ・ツーリズム」が一般的に認知されなかったのはなぜか。田中さんからは旅行者である時には生活者のことを忘れてしまい、生活者であるときは旅行者の気持ちを忘れてしまう、そのギャップをどう埋めたらいいのだろうか、といった話が出てきます。




その中で、「文化、資源を消費する」多くのマス・ツーリズムが、消費する観光客側と消費される地域住民側の主従関係を生んでしまっているが、それを「文化を生産する取り組み」にしたいという話に及びます。


旅行者の個人的ストーリーを大事にし、住民との交流の中で、持ち帰ってほしい、旅行に行くほどに豊かになる旅、それは「寄り添い」「交流する」ことを大事にすることだという話に発展していきます。


二人のクロストークが盛り上がった後に、最後に参加者が3つのグループにわかれ、それぞれ「暮らし観光」についてワイワイと意見を言い合いました。





それぞれのグループが大いに盛り上がり、さまざまな話が深まり、まだ話し足りない!!という中で、最後にまたほのぼのとしたウクレレの音が鳴り、授業はおしまい。



それぞれが暮らし観光についてお互いに話すことでどんどんと深められ、みなさんの満足度の高い授業となりました。 スタッフも参加者も先生も一体となって行う楽しい授業でした。




レポート:いちかわかよこ

写真:白倉幸治、石元楓大

授業コーディネーター:山植剛(うえ)

 

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