2019年11月24日開催「盆栽鑑賞のススメ。「日本盆栽大観展」解説ツアー」授業のレポートです。

盆栽研究家、川﨑仁美先生による「盆栽鑑賞のススメ」。京都カラスマ大学では10年続く、おなじみの授業のひとつです。
西日本最大級の現代盆栽の展覧会「日本盆栽大観展」は、あらゆる種類、しかもハイレベルな盆栽が集結しているので、鑑賞のポイントを学ぶにはうってつけの場です。
今回の授業は過去の授業とは少し違った試みで進行しました。
授業の流れはこんな感じ。
①まずは広い会場に散らばって気になる「ひとつ」を見つける。
②会場入口に全員で集まって、順路にしたがって各ブースをツアー。
③気になった盆栽の前で止まり、先生の詳しい解説と、感想なども共有する。

もう一度言いますが、「日本盆栽大観展」西日本最大級の展覧会なので、とにかく広い!作品も多い!!
一つひとつじっくり見ていきたいのは山々ですが、時間も体力も消耗します。それでも、自分以外の人がどんなところに興味を抱いたのか、自分が見ていなかった視点があったりして、次はどれかな、ああそれ!私も気になってたと、それぞれの「ひとつ」を聞くのはとても楽しくて時間を忘れてしまうツアーでした。


印象に残った言葉をあげると……
・五葉松って本当に五葉なんですね
・松葉には直毛とくせ毛があって個性いろいろ
・盆栽とは字のごとく、盆(器)と栽(樹)のこと
・樹の足元からなめるように見上げると巨木に感じる瞬間が
・幹の白い部分はシャリ(舎利)
・文人樹形は余白の美
・「木毛」とかいて「こけ」

それぞれの視点を共有できて、授業が終わる頃には、チーム感というかクラスメイト感ができましたよね。
歌舞伎や茶道などの日本文化には「型」というものがあります。盆栽鑑賞も「型 = 基本」を知っていると、一見堅苦しそうに見えるものの先に、世界がぐんと広がって楽しめるものになるのではないでしょうか。
この授業のあと、何人かさっそくSNSに投稿されているのも見つけましたよ。
「早速、盆栽を購入!盆栽入門しましたー」
「渋い趣味がひとつ、増えました♡」
「解説あるなしでは全く捉え方が変わる!」
この展覧会は終了していますが、川﨑仁美先生のこと、盆栽のことがもっと知りたい方はぜひ仁美先生のホームページ「現代盆栽」にいろいろ情報が詰まっています。年明け1月から盆栽連続講座が無鄰菴で開催されたり、フリーペーパー「ENJOY KYOTO」(英語の京都ガイドタブロイド紙)Issue37でも盆栽の特集が組まれていますよ。
それにしても川﨑仁美先生、何度お目にかかってもお美しゅうございます。クレオパトラか楊貴妃か。樹齢500年?とも見える巨木感の黒松を見上げながら、仁美先生の解説を聞いていたら、懐かしい昭和のヒット曲「タイムトラベル」の歌詞が浮かんできたのでした。
♪ 時間旅行のツアーはいかが、いかがなもの? ♪
歌の内容はさておき、あたかも盆栽の根元に座れるくらいに小さくなってみて、悠久の時に身を任せるのもいいものです。

レポート:堀内仁美
写真:出原真子
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