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【授業レポート】4/29「『父の恋人、母の喉仏』を読んで。著者・堀香織さんと一献、大人の保健室」

  • 執筆者の写真: 京都カラスマ大学
    京都カラスマ大学
  • 5月26日
  • 読了時間: 3分

※2025年4月29日(火)に開催した京都カラスマ大学授業「『父の恋人、母の喉仏』を読んで。著者・堀香織さんと一献、大人の保健室」参加生徒さんによる授業レポートです。



4月29日(土)に開催された京都カラスマ大学講座に参加。コロナ禍以来数年ぶりの受講となったのは、両親の看取りと見送りをテーマにした作品『父の恋人、母の喉仏』の著者である堀香織さんが講師であり、自分もやがて迎える両親の看取りについて示唆が得られたらという思いと、堀さんが経営される日本酒サロン「粋」にも魅力を感じたからでした。



堀さんは雑誌『SWITCH』の編集者、ライターとして長年活動されたとのこと。インタビュー&カルチャーマガジンSWITCH』は、世代的にずっとリスペクトや憧れを感じていた雑誌です。


印象に残ったのは、「書く理由は自分の解放につながるから」とおっしゃったこと。


「でも、多くの人はなかなか書いて人に見てもらうことができないから、話すことができる場所としてサロンを開いた」というのです。だから、あえて日本酒バーと称さなかった『粋』は「保健室のイメージなんです」と。



そんな堀さんが、自身のご両親を看取り、見送った経験を綴った著書『父の恋人、母の喉仏』 を出版されました。


人生の中で誰もがやがて迎える大切な人、肉親との別れを人一倍の愛情をもって描かれた本作品は、ほかのだれでもない当事者としてのリアルな経験を描写されていると同時に、物語としても感情移入しながら楽しめるものでした。


実際にお会いした堀さんの印象も、イメージとほぼ変わらず、また、お店の佇まいや厳選されたお酒やおつまみ、店内に流れるジャズなどにもご自身のご経験やバックグラウンドが現れているように感じられました。



今回受講された生徒のみなさんは、すでに両親を見送ったという人も、まだまだご健在という人も混じり合って様々でしたが、堀香織さんのお話をぜひ聞いてみたいという思いで参加されていました。  


先生は、本(初めての著書)が出るまでの経緯や出版されてからの反響(先輩作家である沢木耕太郎さんから受け取った貴重なごメッセージから、ご近所さんのご来店まで)、本の内容や実際のご両親のこと、京都への想いなどをオープンに語ってくださり、生徒のみなさんからの質問にも、一つひとつを丁寧に受け止められながら会話を楽しむように答えていらしたように感じられました。



ご両親や周囲の方々についてのお話は、実際にお会いしたことがないにもかかわらず、時に、その方のお人柄により深く触れさせていただいたような気になり、堀さんのご両親への愛情と表現力の豊かさが伝わってくるようでした。



誰にでもいつかは訪れる大切な人との別れの時に自分はどう向き合うのか、予め考える予行演習する上で『父の恋人、母の喉仏』に書かれている内容と堀さんのお話は大変ためになり、勇気づけられました。


ひとりの作家の方の著書とその人生についてじっくりお話をお伺いするという貴重な時間を、京都の『粋』という場所で過ごせたことに感謝いたします。


レポート:太田





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