こんにちは。
スタッフのほりうちです。お久しぶりでレポートを書かせていただきます!
この授業はワコールスタディホール京都のイベント(定員50人)の中に、京都カラスマ大学として数席をご用意いただき、展覧会をみたあとに、がっつりワークショップを行うという内容で、受講する人、スタッフ、先生たちを合わせると総勢60人超えのスケールでした。
ファッションは好きな分野だし、展覧会はすごく面白かったのですが、、、
簡単じゃなかったです!そのあとのワークショップが(汗)
一つひとつをレポートしていくと、かなりの長文になってしまいそうなので結果から先に言ってしまいます。
ワークショップの最後に述べられた、水野大二郎先生の言葉。
“美術館ってところは、「不安」になったり、「なんだろう??」と議論したりする場所であってもいいのでは”
そうなんです。
ワークショップのあと数日たった今も、答えが見いだせずにモヤモヤが、い〜っぱい残っているんです。受講者の皆さんはどうだったのかな。わたしは水野先生のねらいにまんまとハマリました。
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ところで、この展覧会『ドレス・コード?-着る人たちのゲーム』、ぜひみてくださいね。
10月14日までは京都国立近代美術館。その後12月8日〜2020年2月23日まで熊本市現代美術館へ巡回するようです。
ポスターのメインビジュアルになっているCOMME des GARCONSの川久保玲、ヨウジヤマモト、ガブリエル・シャネル、ヴェトモン、アシードンクラウドなどなど、時代をまたいで活躍するデザイナー、ブランドの服を見るだけでも楽しいし。それに、服だけでなくて写真や映像作品も多数あり、テーマ設定された13のセクションから、時代とともに変遷してきたドレスコードの数々を展望できる仕掛けになっていました。
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さあ!そのあとのワークショップをレポートしましょう。
まずは美術館の広いホールで5〜6人のグループに分かれました。
先生たちからレクチャーを受けたあと「2050年のドレスコードを考えよう!」。トータルで約3時間の長丁場です。30年後の未来には、どんな服が登場する?といった漠然とした想像ではなく『現実に起きつつある社会現象、技術開発などを前提とした「ありうる未来」を考える』というのが命題です。
30年後の未来…ここでちょっと思い出したのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」。1985年のPart1から続けて封切りされたアメリカ映画の三部作です。当時大学生だったわたしは、同級生と劇場で観たのをはっきりと覚えています。この映画もちょうど30年単位で過去や未来をタイムスリップするのですが、Part2で30年後の未来として描かれていた2015年が、すでに現実では過去なんですよね。
でも、今回は、こんなSF物語ではなく.....。
「ありうる未来」を示唆するために、先生たちが54のキーワード(ミライ予想エポック)を記したカードを用意されていたのですが、これがなかなか厳しくて、、、。温暖化、AI、認知症、高齢化、人口増加などなど、パッと見て不安になる単語もたくさんあるではないですか。。
ともかく、この中から気になったものを選んで、グループで話し合い「ありうる未来のドレスコード」を見出していきます。
例えばこんな感じに。
【2050年のミライ予想エポック#010 環境】
「世界のCO2排出量を半減させるため、この年までに先進国で60〜80%の削減が必要になる」
→それじゃあ大量生産・消費ができなくなるね
→一生に一度の服を年齢や体形変化によってカスタマイズできるようになるとか
→買うことが恥ずかしくなるかも
→「店」自体がなくなるかも
→モノ消費からコト消費へ変化しそう(サブスクリプションサービスとか)
みなさんも想像してみてください!
例えばこんなキーワードがありました。
【2050年のミライ予想エポック#044 社会】
「男性の体から作った卵子と精子で、男性が妊娠、出産することが可能になる(iPS細胞の利用)」
そんなことになったら→
誰が? どこで? どういうときに? 何を身にまとっている?
それをひとことでいうと、どんなドレスコードになるのでしょうか?
またその結果、新たな課題が引き起こされるとしたら・・・。
想像してみてください。
気候変動も科学・技術開発のスピードも、どんどん早くなっていきそうな30年後の未来。
それは遠いのか近いのか。
このワークショップの成果(ワークシート)は、展覧会会期中に
京都国立近代美術館のどこかに掲示していただけることになっています。
それぞれのグループが考えた30年後のドレスコード。
展覧会のついでに、ぜひ探してみてくださいね。
ワークシートには赤と青のシールでお互いに評価したあとも残っています。
赤いシールは「あるといいドレスコード」。
青いシールは「あると困るドレスコード」。
あなたは30年後の未来がどんなふうになっていて、どんなドレスコードがあるといいですか?
レポート:堀内仁美
写真:江村安海
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