【インタビュー】vol.1 カラスマ大学は、おしゃれでかっこいい、大人の学び場。|酒井直樹さん
- 京都カラスマ大学

- 7月25日
- 読了時間: 7分
更新日:7月26日
「京都カラスマ大学って、どんな人たちが運営しているの?」そんな声にお応えして、スタッフインタビューをお届けします。社会人も主婦も(本物の)大学生も、全員ボランティア。自分のできることを少しずつ持ち寄って、ゆるやかで小さいけれど、とてもまじめに活動しています。
生徒として授業に参加して運営側にも興味を持った人や、ボランティアスタッフをやってみたいけどもう少し勇気が欲しいなと思っている人も、ぜひじっくりと読んでください。
初回は、酒井直樹さんのインタビューから!

酒井直樹さん(ニックネーム:さかいくん)
大阪在住。教師、一児のパパ。趣味は旅行に行くこと。
NPO法人京都カラスマ大学理事
カラスマ大学は、おしゃれでかっこいい、大人の学び場。
ーーカラスマ大学に参加したきっかけや、関わり続ける想いを教えてください。
「京都カラスマ大学が開校して半年の節目に開催されたパーティー(2008年10月)から関わっています。
きっかけは、デンマーク留学ですね。そこで『生涯学習』っていう考え方に出会って、『めっちゃ素敵な考え方やな』って思ったんです。
デンマークって「資源がないから、人が財産」っていう考えで、政府が教育にすごく投資しててね。30代、40代、50代からでも『学び直し』ができて、しかもその間も給料がちゃんと出るシステムがあるんですよ。
僕自身は『フォルケホイスコーレ』(※注)っていう、学校が自由にカリキュラムを決められる大学システムに通っていて、そこで生涯学習のシステムを知って、『すごいな、めっちゃいいシステムやな』って感じたんです。
帰国後、以前お世話になっていた人がカラスマ大学に関わってるのを知って、『面白そうだな』って思って足を運んだのが、ちょうどそのイベントやったんです。その時に、スタッフの方から『ボランティアスタッフ、やってみない?』と言われたのが、きっかけでした。
なぜ関わり続けてるかというとね、カラスマ大学の仕組みにすごくポテンシャルを感じているんです。
デンマークで感じた生涯学習の感覚と重なる部分があるんですよね。当時の僕にとって、日本の『NPO』って、ゴミ拾いとか行政が手の届かないところを補うみたいな、あんまりかっこよくないイメージがあったんやけど、カラスマ大学はNPOなのにおしゃれでかっこいいんですよ。
そのかっこよさって、単なる見た目じゃなくて、NPOとしての『面白さ』や『新しさ』を含んでいて、それがすごく魅力的で。やってることはめちゃくちゃ社会的やけど、全然そうは見えない。これが本来あるべき、NPOとか社会貢献の形やと思うんです。
結婚したり、子どもが生まれたりして、関わり方は変わってきているんやけど、『この場所はな
くさない方がいいな』『社会に必要とされてるだろう』と感じているから、今もずっと続けているんやと思います。自分の中で一番しっくりきている場所なんですよね、ここが」
※注:フォルケホイスコーレ
北欧を中心に行われている成人教育。哲学や文学、心理学、芸術・デザイン、ジャーナリズム分野、スポーツなど、学べることは多岐に渡る。基本的に全寮制で、生徒や教師との共同生活によって、豊かな人格を形成していくという教育方針が掲げられている。
職場や家とは違う、新たな繋がりが生まれる場所。
ーーカラスマ大学の活動で、印象に残っているエピソードを教えてください。
「あえて思い出深いエピソードを挙げるなら、カラスマ大学の初期の頃の話かな。
立ち上げに関わった人がね、『京都には学生が山ほど住んでるのに、京都のことを知らない人がたくさんいるよね』と言っていたのが、当時京都の大学生だった僕にすごく響いたんです。
そこから、カラスマ大学のオリジナル缶バッチを作って、僕らの学生証代わりにするっていう取り組みを始めました(※注)。缶バッチを持って京都のお店などを訪ねて、『缶バッジを持っている人に向けた学割特典を付けてください』とお願いして回ったんです。
僕は京都シネマさんに行って、缶バッジの提示で本当の学生料金で入れるように交渉しました。
元々映画は好きだったんですが、これをきっかけに頻繁に映画を観るようになったり、京都シネマの方とも話したりするようになって。その繋がりから、映画のトークイベントにも参加しました。
カラスマ大学の活動を通じて、職場と家だけだった自分の生活圏が、顔見知りがいる場所へと広がっていったんです。お店や人の点と点が繋がって、線になっていくような感覚でした」
注2:京都カラスマ大学の学割プロジェクト。「この街が、キャンパスです」というコンセプトに基づいたシブヤ大学の「まちの食堂」からヒントを得て、京都のお店のみなさんにご協力いただき、缶バッチを学生証がわりに提示すると利用できる学割特典をつけてもらいました。
ーーカラスマ大学の魅力を、あなたの言葉で教えてください。
「まず、スタッフとして関わると、先生と生徒の間に立てるから、先生とも生徒とも繋がれて『お得感』があるかな。単に授業参加するよりも、得られるものは格段に多いと思いますね。
それと、カラスマ大学は思考の幅を広げられる場所やと思います。
今って、SNSとかでは自分の興味ある情報しか入ってこないから、思考が偏りがちになると思うんですが、カラスマ大学には本当に様々な授業があるから、いろんな思考に触れることができます。
もしかしたら、将来的に自分の中で問題になるかもしれないことを、早めに知れたり、気づいたりする機会にもなるし、一見、自分の生活や仕事に関係ないかなと思う学びであっても、いつの間にか自分事になっていることもあり得るんですよ。
あとやっぱり、面白い大人が集まってくる場所やなって思いますね。自分からアクションを起こせば、そういう面白い大人や先生たちとも繋がれるのが魅力やし、ポッと行って新たな出会いが生まれて、そこから広がる世界があるっていうのが、すごく良いなって思うんです。
だからね、自分が興味ある授業にはぜひ飛びついてほしいし、興味のない授業にこそ、友達を誘って初めてのカフェに行くような感覚で参加してみてほしいです。きっと、人間関係とか、これまで知らなかった物事との関わりが生まれるんじゃないかなって思います」
聞き手:稲田光児
文章:熊沢紗世
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■応募条件
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