【インタビュー】vol.3 カラスマ大学での活動が、街や人と関わり続ける接点に。|西田彩さん
- 京都カラスマ大学
- 7月26日
- 読了時間: 6分
更新日:10月10日
「京都カラスマ大学って、どんな人たちが運営しているの?」そんな声にお応えして、スタッフインタビューをお届けします。社会人も主婦も(本物の)大学生も、全員ボランティア。自分のできることを少しずつ持ち寄って、ゆるやかで小さいけれど、とてもまじめに活動しています。
生徒として授業に参加して運営側にも興味を持った人や、ボランティアスタッフをやってみたいけどもう少し勇気が欲しいなと思っている人も、ぜひじっくりと読んでください。
3人目は、西田彩さんをご紹介!

西田彩さん(ニックネーム:ゾンさん、ゾン様)
50代後半。京都在住。
「築70年の「堀川団地」に住んでいます。1950年に作られた日本で最初期の団地です。自由にDIY可能な物件で、1階には「堀川会議室」というイベントスペースもあります。京都にはもう37年住んでいます。きっかけは龍谷大学に入学したことです。最初は兵庫の実家から2時間半かけて通っていましたが、大学2回生の後期に京都に引っ越してきて、そのまま30年以上も住み着いちゃったって感じです。音楽家としての仕事のほか、6校ほどの大学で講義も行っています。さらには企業のコンサルや医療系のアドバイザー、デザイン系の仕事も時々しています。最近はNPO法人を立ち上げ、性的マイノリティのアドボカシーや政策提言なんかもやっているんですよ。」
京都だからこそできる学びの授業。本当のダイバーシティを伝えたい。
ーーカラスマ大学に参加したきっかけや、関わり続ける想いを教えてください。
「本格的に先生として関わるきっかけになったのは、2018年3月の授業『にじいろカフェ』ですね。
カラスマ大学のことはそれ以前から知っていて、いつか先生をやってみたいと思っていたので、お話をいただいたときは『ぜひ!』という気持ちで引き受けました。

このごろは、生徒として授業に参加することが多いです。
でもやっぱり、先生として『多様性(ダイバーシティ)とは何なのか』という授業を、もう一度やりたいなとは思っていて、時々、リバーサイドカフェで学長とランチしながらブレストしています。
『みんな違って、みんな良い』というひとことにまとめるのではなく、本当の多様性がいかに大事なのかということを、社会に還元できる知識として伝えたいです。
最近、排他的な言説も増えている中、この社会で一緒に生きている人たちと、どうすればこれからも良い形で生きていけるかを考えたいですね」
ーーこれまで参加した授業で、印象に残っている授業はなんですか。
「一番楽しかったのは、やっぱり『にじいろカフェ』ですね。
関わっている人たちのエネルギーが、すごく良い形で絡み合っていました。いろいろな立場の人が関わって、一つのテーマにエネルギーを注いでいたのが、本当に良かったなと思います。
生徒として参加した授業で印象に残ってるのは、『ウトロ平和祈念館』に見学に行った授業(2023年7月「知られざる在日コリアンの歴史~ウトロ平和祈念館見学~」)です。
もう、めっちゃ感動したんですよ。自分の境遇を跳ねのけて、楽しく生きるためのエネルギーみたいなものを強く感じました。
私、兵庫県の均質化された新興住宅街で育ったので、多様な人たちとの出会いが少なかったんですよ。京都に来て初めて、貧困であったり、ルーツが日本以外にある人たちと繋がって。でも、最初は戸惑って、その先まで深く知ろうとしませんでした。
そんな時、カラスマ大学の事務所にあった、『僕は挑戦人』という本にとても衝撃を受けたんです。特に『国籍を選ぶ』という話がショックで。

著者の “ちゃんへん” さんは、ニューヨークに行くために、北朝鮮か韓国のパスポートを選ばなきゃいけないことがあったんです。おばあさんにそのことを相談したら、『南北分断を認めるのか』と怒り狂ってボコボコにされたというのを読んで、『こんなに大きなものを背負って生きているのか』と思うと同時に、自分の無責任さや、何も知らなかったことをすごく恥ずかしく感じました。
それで、『ちゃんと知らなきゃいけないな』と思って、ウトロでの授業を受講したんです。副館長さんがすごく丁寧に、ウトロの歴史を明るく前向きな話として語ってくださったのはすごく良かったですね」
カラスマ大学での活動が、街や人と関わり続ける接点に。
ーーカラスマ大学の魅力を、あなたの言葉で教えてください。
「私、都市生活者でフリーランスなので、時には孤立を感じることもあります。
自分が社会の中にいるって実感や、『所属感(ビロンギング)』ってすごく大事で、それが無い私にとっては、カラスマ大学みたいに街や人との接点ががあるののは、すごく大きいんですよね。
『自分が社会に貢献したい』とか『人や社会のために役立ちたい』と思った時に、そういう場を自分で作っていける、そんなプラットフォームになっているのが、カラスマ大学の存在意義でもあるし、最大の魅力だなと感じています。
しかも、緩く繋がっているのが良いんですよ。強制的に何かをしなければいけないわけじゃないから、自分のペースで関われる。
そういった『安心できる居場所』がちゃんと確保されているのは、すごく大事だし、だからこそカラスマ大学は必要とされてるのではないかなと、思います。」
聞き手・文章:熊沢紗世
あなたも、京都カラスマ大学のスタッフになりませんか?
週末に京都(主に市内)で行われる授業において、NPO活動の協力スタッフ(ボランティア)として手伝っていただける方を募集しています
■こんなひとにオススメ
・京都のことをもっと知りたい
・京都に暮らし、働く多世代と交流したい
・仕事だけでなく、地域に関わる2枚目の名刺を持ちたい
■活動内容
主に、授業当日の運営(会場設営、誘導、受付など)です。受付、レポーター(webに掲載する授業レポートを書く)、.記録(授業の様子を写真や動画で撮影する)など役割分担をします。事前にミーティングで先生や教室の情報を共有し、準備します。
■応募条件
・1回だけではなく、継続して活動に参加可能な方
・京都もしくは京都近辺にお住まいの方(交通費の支給はありません)
・京都カラスマ大学に共感できる方
・責任感が強く、臨機応変に、自分で判断し行動できる方
・人と関わるのが好きな方
■応募方法
「スタッフ応募」として京都カラスマ大学( karasumauniv.net@gmail.com )宛にメールをお送りください。「京都カラスマ大学を通じて、自分がどうなりたいか」、お名前・電話番号・連絡のつきやすいメールアドレス・年代・ご職業を必ずご明記ください。可能であれば、得意なことやカラスマ大学の活動に生かしたい自分の特技などもざっくばらんに教えていただけるとうれしいです。メール確認後、京都カラスマ大学事務局よりご連絡をさしあげます。
このほか、「授業コーディネーター」「街の先生」への応募もお待ちしています。あなたも、京都カラスマ大学に参加してみませんか?参加の方法はさまざま。授業への参加からサポートまで、さまざまな側面でご協力いただける個人や法人のみなさんをひろく募集しています。京都カラスマ大学にの活動に共感し、興味がある方はぜひお問い合せください。詳しくはこちらから









