※2023年2月12日(日)開催「納豆屋さんで、カンタン手前味噌づくり|2023ver」の授業レポートです
2023年2月12日、京都の鞍馬口にて。
人々の暮らしに歴史と文化がそっと寄り添うような心地いい町で手前味噌づくりの授業が行われました。
藤原食品という納豆屋さんに、味噌づくり初心者たちが集い、塩・麹・大豆と向き合う時間を過ごしました。
作るのは、納豆ではなく味噌。今回の味噌づくりの肝は、大豆。
「味噌にする大豆って、普通はあまりこだわらないみたいなんですけどね」と言いながら、藤原和也さんが、レトロなかっこいい釜の蓋を開けると、、、アツアツの蒸気の向こうに、ふくふくの大豆。こだわりの有機大豆です。
ボイルされた大豆は、つい見惚れてしまうほどふっくらと艶やかな風貌。普段はこれがこのあと納豆になるのですが、今日は私たちのためにお裾分けしていただくのです。
太っ腹な藤原さんから、つまみ食いOKとのありがたいお言葉をいただいて、遠慮なくひとくち。(つまみ食いってどうしてこんなに幸せな気持ちになるのでしょうか…)
口に入れた瞬間、信じられないほどふわっと柔かい大豆。舌触りもとても滑らかで、優しい香りが鼻の奥まで広がりました。
さて、この大豆をそれぞれのタライにいただいたら、おいしくなーれ♡とたくさんの愛情を注ぎつつ、しっかりと力を込めて塩・麹と一緒にまぜまぜ。 じんわりと汗をかきながら続けると、だんだん味噌らしい姿になっていきました。
そして、ここでまた我慢できずつまみ食い。笑
もうこれだけで酒のつまみになる!というくらい味わい深いしょっぱさと香りが最高でした。
これからの我が子(手前味噌)がどう成長(発酵)していくのか、とても楽しみです。
さて、4キロもある我が子を抱えて烏丸通を東へ渡り、794年創祀の京都最古の神社「御靈神社(上御霊神社)」へ。
こちらの神社は平安京を築いた桓武天皇の弟、早良(さわら)親王が祀られてます。 紹介しきれないほど多くの歴史が刻まれている神社の拝殿で味噌を奉り、祈祷をしていただきました。
その後、禰宜(ねぎ)の小栗栖憲英さんに案内していただいて境内を散策。
「ことあげせず」というお話を聞かせていただいたからか、小春日和の神社の雰囲気が心地良すぎたのか、賑やかだった味噌づくりの時とは打って変わって、みんな無口です。笑
境内には、 数え3歳で夭逝したという明治天皇の妹(寿万宮さま)の誕生記念に植えられた松の木があります。約170年たった今もなお我々を見守るように立派に生きている松をみて、言葉を失いました。人としてはとても短い生涯でしたが、松の木となって約130年もこの世を守られてきたと思うと、魂という言葉の重さを感じました。
そして最後に疫病を鎮める門前菓子「からいた」をみんなで食べて、あたたかい気持ちで解散しました。
初めての味噌づくりと御靈神社での豊かな時間、なんとも贅沢な半日を過ごさせていただきました。今年一年も皆さまにとって素敵な年になりますように。 いつかどこかでお会いできることを楽しみにしています。
レポート:池内琴子(受講生) 写真:事務局
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